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「日下部 光クンだね?」
ふいにかけられた声にハッと驚き振り返る。
振り返った先には見慣れないスーツの男が2人。
「なんですかー?」
率直な質問だった。声をかけられるのも面倒事に巻き込まれるのもごめんだ。
早く家に帰ってゆっくりと一日の疲れを落としたい。
そう光は、真っ先に思う。その思考ゆえ率直な意見が口から出たのだ。
言葉を受けたスーツの2人はゆっくりと近づきながら口を開く。
「えーと・・・どう説明すればいいかなぁ」
顎に手を当て眼鏡の青年が、そう口にすると後ろに控えていた茶髪の青年は苛立ちをそのまま口にする。
「面倒なのはいいんですよ。おい女。ちょっと一緒に来てもらおうか」
「ちょっと!そんな言い方はないだろ~」
そのやりとりに身の危険を隠し切れない、咄嗟に光は、走り出す。
「あ、おい!」
「あ~もう~」
スーツの2人は、咄嗟の事に対応できず光は走り去っていった。
「面倒だけど追いますよ」
「そうだね~。」
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