序章

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「村上君。俺の後ろに下がって援護してくれ。今更言うのも愚問だろうが“杖”の準備しておいてくれ」 「了解です」  15cm強の″杖”取り出し、村上君はそっと俺の後ろにつく。  俺はやらかしてしまったのかもしれない。  部隊を率いる者として絶対に冒してはいけない禁忌。『この最強の部隊が負けるわけない』『陣形は完成した。あとは攻め込むだけだ』等のワードが紡ぎ出す最悪な状況。  死亡フラグの予感しかしないっ! 「動くなっ! 地面に伏せて大人しく手を頭に回して伏せて……」  言葉が出ない。唾を呑み込んだ今の状況を考えた時。  単独で飛び込んだのは間違いだったのかもしれない。  ーー天井から縛られ果実のようにぶら下げられている部下達を見て、思わずそう思ってしまった。
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