序章

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「フフフフフ。良いわぁ」  女がポツリと漏らす。 「ねぇ、素戔(すさ)君。ワタクシ今、ものすごく歓喜しておりますの」 「ほぉ、何故だ?」  背の高い方の男が尋ねると、女は恍惚の表情を浮かべて、 「だって、久々に調教のし甲斐のありそうなワンちゃんが目の前にいるのよ? 今後この強がりがどう歪んでいくのか。想像するだけでゾクゾクしてしまいますわぁ」  立ち上がり頬に手を当てる女が不気味に見えた。  こいつ、ヤバイ感じがする。  目が死んでる、いや、正確に言えば俺を見た瞬間、目が活きた!? 「さて、それじゃあ楽しい楽しい死闘(ダンス)を始めましょうか」  
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