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入院してから一週間。
私は特に何もすることがなかったから、
ボーッと窓の外を眺めていた。
今日は雨が降っているから、
外で練習できないだろう。
雄輔は悲しんでいるに違いない。
誰よりも野球が好きだから。
「はぁ~。
暇だな…」
あれから雄輔は来ていない。
試合が連続であるから、
きっと練習に励んでいるだろう。
ドアが開いた。
「先生、
私はいつまで生きられるの?」
医師は言った。
「病気の進行具合にもよるけど、
それはわからないな。
今の君の容態は、
あまりよくないから、
無理なことはしたらダメだよ」
その言葉は、
何の慰めにもならない。
「雄輔…」
私の呟きは、
病室に消えた。
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