交わした約束~美空side~

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雄輔の言ったことが信じられない。 甲子園って一言で言っても、 無理な話だった。 私の高校は、 甲子園に出たことすらない、 弱小高校だから。 「雄輔、 がんばって」 雄輔は、 ぶっきらぼうに言った。 「あぁ。 お前を連れて行かないと、 絶対後悔する」 そう言い切った雄輔の横顔が、 なぜか印象的だった。 「雄輔が甲子園で活躍する頃には治ってほしいよ」 雄輔は笑みを浮かべていた。 「治せよ。 じゃなきゃ、 集中できねぇから」 私は嬉しかった。 雄輔がこんなことを言ってくれるなんて…。 昔は全くイメージがなかった。 ただのか弱い男の子だったから。 なぜか雄輔といると、 ドキドキしてしまう。 きっと、 好き…ということなのだろう。 「うん。 ありがと」 私は精一杯の笑顔を送った。
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