第5章

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「俺、告る!!!」 雅樹がそう言ったのは、あれからしばらく経ってからだった。 「へっ!??」 俺は、こんな声しか出なかった。 そしたら、雅樹は言い直した。 「だーかーら、俺、香恵に告白する!!」 なんだよ、もう名前で呼び合う仲になってんのかよ。 「へえ、頑張って。」 この日は気持ちの良い青空だった。でも、これだけでは終わらなかった。 「オマエも大谷に告白しろよー。」 「嘘だろ?」 雅樹に言われて、俺は何より驚いた顔をしたと思う。 「オマエ、いい加減にしろよ!!大谷が好きなんだろ??」 いきなり、雅樹が怒鳴った。今までで1番大きな声だっただと思う。 俺だって、わかってるよ!でも、告白なんて…それにフられたら…。 「よし、ダブル告白しよう!!今日、部活終わったら呼び出して、告白するぞ!!」 「はあ!!??何言ってんだよ、オマエ。」 「もう、絶対告白するんだよ!!で、成立したらダブルデートしような。」 「あ、いや…」 雅樹は俺の声なんて聞かずに、自分の席に着いてしまった。 嘘だろ…。無理に決まってんだよ。 部活中もそればっかり考えていた。 9月の校庭は紅葉が綺麗だ。
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