第6章

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土曜日。 遊園地で初めてのダブルデートをした。 よく晴れた青空だった。 知亜はいつもより、ノリノリで、 「ねえっ!!次は何に乗るー?」 なんて飛び跳ねて言っている。 俺たちは、笑ってしまう。 それに、今日は制服じゃなくて、私服だが短パンで長袖のTシャツでいつもと違って可愛く見える。雅樹と糸井も頬を赤らめて一緒にいる。糸井もピンク色のワンピースを着て、いかにも女の子らしい服装だ。 「なあ!!ジェットコースター乗ろうぜ!!」 雅樹が言った。 確かに、さっきまで知亜が絶叫アトラクションに乗っていないからだ。 そう言う訳で、ジェットコースターに乗ることになった。 俺と知亜が、雅樹と糸井が隣で座った。 「出発!!行ってらっしゃーい!!」 係りのお姉さんの言葉と同時にスタートした。 ガッ、ガッ。 ジェットコースターは上に上って行く。 もう落ちる!!って時に知亜が俺の腕にしがみついた。 うっわー、こんなの初めてだよ、。 知亜は目をつむっている。 ああ、そうか。わかったぞ。知亜は絶叫アトラクション無理なんだな。 俺は、くすりと笑ってしまう。 って、落ちるー!!あ、前の糸井も雅樹にしがみついていた。雅樹が真っ赤になっている。 知亜はジェットコースターが終わるまで、俺にくっついていた。 やっとジェットコースターが終わって俺は知亜に聞いた。 「大丈夫か?」 「あー、怖かったー」 彼女は俺の大好きな笑顔で答えた。 *** それから、しばらく遊んで帰ることにした。 「楽しかったねー、またもう1回こようね。」 帰り道、糸井が言った。 俺たちは、静かにうなずいた。 新しい思い出が出来た、9月25日だった。
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