第1章

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「-こうして、織り姫と彦星は年に一度だけ会えるのでした。」 「-可哀想だね。」 「-そうね、でも一度だけでも嬉しいんじゃないかな?」 「-うーん…」 *** 「…やし!!…林!!」 「ん?…あ、はい?」 やっべー、ぼーっとしてた。 「オマエ、また先生の話聞いてなかったな?」 「すいません。」 只今、俺中学2年生。国語の時間だ。 ああ、面倒くせえな。先生、怖いしよう…。最悪だぜ、ブーブー。 …ん?携帯にメールだ。…ったく、誰だよ、こんな時にメールだなんて。授業中だぜ? 俺は携帯を持って来ているが、まだ1回もバレていない。 (オマエ、またボーっとしてただろ!!) ハハハ…。雅樹…、扉側の席の携帯持ち込み仲間の雅樹からメールだった。 (うるせーよ。) まったく、俺をなめんなよ!! …まあ、俺が自慢出来る事と言えばサッカーくらいだけど…。でも、サッカーだけは一流だぜ。 小さい頃からやってるからな。 俺はふと席から見える窓から空を見上げた。 「(よく晴れているなー。)」 真っ青な空が広がっていた。 夏前の空にピッタリだった。
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