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「-こうして、織り姫と彦星は年に一度だけ会えるのでした。」
「-可哀想だね。」
「-そうね、でも一度だけでも嬉しいんじゃないかな?」
「-うーん…」
***
「…やし!!…林!!」
「ん?…あ、はい?」
やっべー、ぼーっとしてた。
「オマエ、また先生の話聞いてなかったな?」
「すいません。」
只今、俺中学2年生。国語の時間だ。
ああ、面倒くせえな。先生、怖いしよう…。最悪だぜ、ブーブー。
…ん?携帯にメールだ。…ったく、誰だよ、こんな時にメールだなんて。授業中だぜ?
俺は携帯を持って来ているが、まだ1回もバレていない。
(オマエ、またボーっとしてただろ!!)
ハハハ…。雅樹…、扉側の席の携帯持ち込み仲間の雅樹からメールだった。
(うるせーよ。)
まったく、俺をなめんなよ!!
…まあ、俺が自慢出来る事と言えばサッカーくらいだけど…。でも、サッカーだけは一流だぜ。
小さい頃からやってるからな。
俺はふと席から見える窓から空を見上げた。
「(よく晴れているなー。)」
真っ青な空が広がっていた。
夏前の空にピッタリだった。
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