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”――――彼だ ”
直感がそう伝えた。
というかこの時間の来客は
彼しかいないんだけれど。
目を引くその容姿に
外に出ようとする男子社員ですらも振り返る。
(…これは――――)
…思っていた以上のヒットだ。
おもむろに席を立つと
隣で固まったままの長濱さんも慌てて立ち上がった。
「――――渡瀬様ですね
お待ちしておりました ご案内します」
そう微笑むと、短く頷いた彼を促して奥へと向かった。
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