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「ビール、美味しかった?」
悩殺スマイルであたしの左に座った大武先生。
クックッと肩を震わせながら右側では悪魔が笑いを堪えていた。
「お前、泡ひげついてんぞ」
眼を細めて口の端を上げる。
ちょっと悔しくて、だけどもう開き直って言ってみた。
「だって、ビール大好きなんだもん」
ペロリと上唇を舐めてみる。
返事も聞かない上司に、エサで釣られて来て
しかも来たら来たでエサは帰ったと言われ
ビールの誘惑に負けて?振り向いたらエサがいた。
って、ようはからかわれてるって事だよね、遊ばれてる。
って、いうか。
若先生はあたしが大武先生に憧れてる、っていう事を知ってる。
知っててからかわれてる。
だからたちが悪い。
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