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そのまま電車に揺られる。
もう何がどうなっているのやら、さっぱり。
やっぱりモテ期だ。
うん、間違いない。
「へぇ…」
ポカンとした顔が窓に映って、少しだけおかしくなった。
結局、大武先生はあたしと一緒に階段を登りきり、電車が来るまであたしと待っていた。
待ってる間に、アドレスを交換した。
「また、誘うよ」
ニコリと微笑んで言われた言葉には、反応出来ずにいた。
だって、嘘だか本当だか、現実なんだか夢なんだか。
わからなくて。
仕事場を通り過ぎていつものホームタウンへの景色が見えてきた。
と、同時に少しホッと落ち着く自分がいる。
もっと、喜んでいいところじゃない?
大武先生からあんな凄い事言われたんだよ?
ついこの間までのあたしなら、間違いなくホイホイ着いて行ってそう…。
だけど、気になってるのは、うん。わかってるよ。
あたしはそれほど鈍感じゃない。
若先生の事だ。
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