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「わ、若先生ここに?」 「他にどこに行くんだ」 「はー、セレブですね…」 この人いったいいくら儲けてるんだろぅ。 「わたしも、ここに?」 「思う存分趣味に邁進しろよ?」 そう言って、唇の端をクッとあげる。 エレベーターの扉が開いて見えたのは、ガラス張りの広いスタジオとカウンター。 「こんにちは、吉川様」 綺麗な女性が出迎えた。 開いた口が塞がらない。 さすが高級会員制ジム。 「今日、連れ一人いい?」 あたしの方をチラリと見て受付の綺麗なお姉さんに知らせる。 お姉さんもあたしの方に初めて目を向けてスマイル。 「こんにちは。ようこそおいで下さいました」 負けてられないあたしも、一言。 「お世話になります」 ペコリと一礼。
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