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久しぶりにとった睡眠は
あたしの体をスッキリと目覚めさせた。
更に細胞の活性化を図る為に熱めのお風呂に浸かる。
「あー、きもちいー」
ゆったり足が伸ばせるバスタブって素敵。
スーパー銭湯行きたいなぁ。
そういえば若先生とスーパー銭湯行った事もあったなぁ。
懐かしく思い出す。
そして、若先生のメールをチェックしていない事も思い出した。
「やばっ!」
ザバァ!!
と、波しぶきがあがるくらいの勢いでお湯から飛び出して、タオルでガシガシと自分を擦って部屋に向かった。
窓の外の色が少し明るくなってきていた。
急いで17件の未読メールのうちの1件を開いてみる。
お風呂に入っていたせいか
慌てて飛び出したからか
それとも
未読のメールのせいか、
ドキドキと音を立てる心臓を落ち着かせようと、ひと呼吸置いて目当てのメールを開く。
読み終えて、もう一度読み返す。
「MVR…」
『明日までにMVR予習しておくように』
内容はそれだけだった。
MVRは心臓のオペのひとつで、僧帽弁置換術(そうぼうべんちかんじゅつ)の事をいう。
弁は心臓内でとても重要な役割をしていて正常に働かないと生死を脅かす事になる。
若先生の意図は分からないが
とにかく、返事を急ぐものではなかった事に一応安堵した。
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