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「ちょ、山下先生っ!」
ユサユサ(ちょっとオーバーですが…)と下から持ち上げる手をパシッと掴み、山下先生をまたまた睨む。
「ホント、ただのエロいオヤジですよ!
その癖どうにかして下さい!」
「えー、だってぇ」
そう言って今度は顔を刷り寄せて来た。
「もー!しつっこい!!」
「やだー」
これには外回りナース②さんも苦笑い。
こうして、最初から最後まで盛り上がり続けた食事会は幕を閉じていった。
あたしは、というと散々山下先生に弄ばれてかなりの疲弊具合。
それなのに山下先生はあたしを引っ張って二次会へ連れて行こうとする。
「吉川先生、ご馳走さまでしたぁ」
「次はしっとりとした…」
「今日はお疲れ様でした。
お付き合い頂き、ありがとう。
まだ飲み足りないのは山々ですが、私と折原は明日早いので、こちらで失礼します」
若先生の取り巻き2人が次に誘おうとした声を遮って、話し出したのはもちろん、取り巻かれているご本人様。
えぇー、と落胆の声をあげるのは器械出しナースさんと外回りナース①さん。
そして、山下先生…。
「私もここで。
吉川先生、お疲れ様でした。
また、お会いできる日を楽しみにしています」
大森先生が綺麗にお辞儀をする。
「大森先生も、お元気で」
顔をあげた大森先生と若先生は数秒動かずにそのままお互いを見続けた。
先に視線を動かしたのは大森先生で、それは次にあたしに向けられる。
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