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今日は寒いから。 その理由で? 「どこがいい」 「えーっ、と」 沢山の部屋の写真が並んだパネルを目の前に。 悩む悩む。 いやいや、そうじゃなくて。 ドキドキから確かザクザクに変わった筈の拍動が。 ザクザクから聞いた事も無い音を立て始めた。 優柔不断にさらに心臓の運動MAXも加わって選び倦ね(あぐね)ていると、横から伸びた手が上の方のボタンを押した。 ジジーっという音がして一枚の紙が吐き出される。 「取って」 「あ、はぃ」 レシート? 801と印字された紙を見ながら、何故か開かれて待っているエレベーターに乗り込んだ。 8のボタンより上のフロアーは無いようだ。 ここ最近。 最近といっても学生の頃から。 こういう施設の利用は無かっただけに、システムや内装など、色んなところが画期的に変貌を遂げているのにただただ驚くばかり。 それよりも 若先生とこのような場所に居るっていう事自体、ある意味毒だ。 きっと今から起こる事を考えるとそれだけで渇きが強くなる、 ……気がする。 ブラックライトが敷かれたエレベーターの中は異様な輝きを魅せていて、若先生の首から少し見えるカッターシャツが薄く光を帯びていた。
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