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このところ
夜勤の回数が軒並み増えてきていて
２連チャンは当たり前で。
しかも中々の激務で緊急オペなんかも
続いたり。
睡眠不足に加えて
食事の時間も儘ならない、そんな有り様。
「受け入れ要請です！」
緊急コールが鳴り響き
一斉に準備に動く。
ストレッチャーと
症状の詳細に合わせた一応の対応が瞬時に為されて、患者さんを迎え入れる。
緊迫する現場と
プロによる所見
そこから、詳しい検査へと広がっていき
無駄な事など何も無い。
研修医がラインを採るのも
もどかしいくらい
慌ただしい現場。
怒声も飛ぶ
「服、切りますよー」
「ちょっとチクッとしますねー」
意識のない患者さんにかけられる声。
「研修医！」
終いには朝野先生も耐えかねて
檄を(げきを)飛ばした。
「先生、もっかいやって」
あたしは研修医のドクターの後ろに立ち
落ち着いた声で、促した。
「大丈夫です、周りの空気は考えないで」
研修医はこうやって育てられていく。
「ほら、出来るじゃないですか」
ホッと肩の力を抜く研修医、
さ、次、次、と促して
救急医療への参加を進めた。
医療現場にはドラマで見せるような
カッコいいシーンなんて無い
実際は時間との闘いで
どれだけ正確な判断と
どれだけ的確な処置ができるかに
命が懸けられている。
だから、勤務明けはどっぷり疲れて
死んだように眠る事になるんだ
だから、ひょっとしたら、今日
何があったのか……
自分の色んな経験を元にしても
あんまり考えたくなくて。
仕事に打ち込んだ。
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