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ピ、とパネルを操作する音 バスルームとパウダールームは い草とは違う、また独特な香りがする 奥の扉の向こうでお湯が溜まっていく。 途中で音が変わって ある程度の水嵩(みずかさ)になったのが分かった。 その間じゅう あたしの服を一枚一枚ゆっくりと剥いでいく若先生を 息を潜めて見守る。 指が直接肌に触れる頃には これから起こる事への期待と そして 内から溢れてくる欲望が もう、どうしようもないくらいに 頭とは違う所で反応する。 突然 若先生の動きがピタリと止まって 親指が、ぐい、とある一点を強く押した。 あたしは首を傾げて 若先生を見続ける。 今の今までとはちょっとだけ違う表情に 戸惑っていると 低い音が漏れる 「蜜、ペナルティが必要?」 咄嗟に、え?と聞き返すと あたしの肩を掴んだ若先生はそのまま身体を鏡の方へ向けた。 そしてわざと 最後の下着をゆっくりと引き抜いていく。 鏡越しに絡んだ視線は 熱くて、冷たくて。
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