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若先生が帰国したのは、以前から決まっていたオペに参加する為で
そんな事をすっかり忘れていたあたしは
オペ直前に驚きを隠せなかったのが事実。
「あぁ、そうだった……」
と、一人ごちて。
てっきり例のオッサンドクターが執刀するもんだと思いきっていて。
申し送りも、カンファレンスもあったのに何にも聞いてなかったのか?と、自分のアホさを恨んだ。
普通、直前まで執刀医の名前が分からないなんて事はない。
あったら事故に繋がりかねない。
N大時代に何度となく意地悪された事はまぁ、置いといて…。
あぁ、あたし、どんだけボケてるんだろぅ。
しっかりしてよね。
そう思いながら本日2本目のオペに臨んだ。
執刀医はお久しぶりの若先生。
前立ちに大森先生。
ってな具合の顔ぶれで
あたしは多少緊張するが……。
あぁ、捌き方が半端なく綺麗。
最近はよく分からないオペをするオッサンドクターにばっかり付いていたから
こんなに無駄の無い、見ていて安心しながら器械を渡せる先生がより、良く感じられる。
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