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それからの毎日は 本当に忙しくて 暫くは化粧水をつけるのを忘れてしまうくらい時間に余裕がなくて 仕事、仕事、睡眠、たまにジム、たまに飲み みたいな図式が出来上がっていて 気が付けばまた、暑い暑い季節。 若先生が飛び立ってから2年が経っていた。 ちょっと変わった事と言えば あんまり寂しいと思わなくなった、って事。 日々に追われているせいもあるんだけど それよりも何よりも、こんなに女を捨ててる生活なのに、とても充実していた事。 たまに嬉しい誘いをしてくれる奇特な殿方も居たりするけど、誘いに乗るはずも勿論無い。 だから、あたしは密かに囁かれている。 GLだと。 「ぶっ」 今日もそんな話題が出て。 「ヤバいですよ、蜜さん」 荒井主任は吹き出し、高橋さんはいつもあたしに危機を促す。 「ちゃんとすればかなり可愛いはずなのに、ねぇ?」 あたしの頭を態とらしく撫でながら荒井主任は高橋さんに同意を求めた。 たまたま日勤上がりで揃った3人で、たまの飲みに来ていたあたし達は、やっぱり女子で、女子トークで盛り上がる。 ジョッキがすぐに汗をかいて でも、その中身はぬるくなる事がない間に無くなってしまう。 「ビアガーデン、いいねぇ!」 とあるビルの屋上で賑やかに開かれているビアガーデンは、外科チームのお薦めの場所だった。 「あー、暑いですね、汗かく」 「ビアガーデンの醍醐味じゃん!」 「しっかし、外科もよくやるよね、こんな所で」 さっき、あたし達が来た時に、もう既に外科チームが陣取っていて、院内合コン?を開催していた。 凄い、と思ったのは男性チームにあの大武先生がいた事。 「霧島先生に声かけてるなんて、やりますね」 高橋さんも同じ事を思っていたらしかった。 チラリと遠くに見える合コンテーブルは 笑顔満載。
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