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「ん、せんせ……」 「なに」 唇を離して また身体を滑り出したそれ。 「せんせ、シテ」 「なにを」 若先生は意地悪だ 分かっている癖に わざと聞くんだ いつだってお願いするのは あたしの方で いつだって欲張りなのも あたしの方だ。 卑猥なセリフをやっとの事で 吐き出して 若先生の長い指が 身体の奥まで滑り込んだ瞬間 ただ、それだけで収縮する。 クッと笑った音の後 「もう、イッタの?」 意地悪だった音が 急に優しい音へとシフトチェンジされて 全身火が着いたように火照った。 恥ずかしくて 厭らしくて お腹の向こうで あたしをかき混ぜる たった一本の指に どこまでも翻弄され続けた。 止まらない不定のリズム 止まらない快感 止まない嬌宴 止まない嬌声 溢れる色と艶に浸りながら 何度も何度もしがみついて
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