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あたしはガックリと項垂れた。
9割を越える確率で鉢合わせる、しかも今日は大森先生の知り合いだったというオマケつきか。
もう、マンガでしょ。
マンガ。
マンガの世界でしょ。
大森先生をアキ、と呼んだ松本さんは、そのアキの隣に腰をおろした。
「あ、松本さん、あたし、おいとましますから、こちらへどうぞ」
「へー、一杯で帰るんだ、珍しい」
「………」
そうか、一杯しか飲んでないのか。
あたしは思い直して、前の二人の男を見た。
「あ゛!」
この二人!フレンドか!
いやいや、こないだ松本さんは今のフレンドは女の子、って言ってたし!
でも、あれから結構経ってるから、もう別れてるとしても不思議じゃないし!
「違う」
あたしが目をキョロキョロ泳がせていると松本さんが呆れたように言った。
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