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「………蜜も痩せたな」 「そ、そうですか?」 触れられている その感動が 足の先から頭の先まで突き抜けて カクン、と膝から力が抜けた でも、まるで予期していたかのような 見事な対応であたしの腕を取る若先生 ニヤリと微笑う(わらう)その 艶々な眼に魂を抜かれそうになる いや、もう抜かれたのかも、しれない 「蜜、お前もうイキそうじゃね?」 グイと引っ張り上げられた先は 鼻と鼻がもう届きそうな、距離殆どゼロな位置関係で だけど近くても核心には触れてもらえなくて、 焦らされている “待て” と言われてまだそんなに経っていないのに涎をダラダラと垂らして餌の解禁を待つ犬のように あたしの欲が 底から底から沸いてくる。 「キス、していいですか」 「ダメ」 唇を少し尖らせれば すぐに届くのに、あたしはそれをちゃんと守る。 「したい?」 そう聞かれて素直に頷く。 「キスだけで、いい?」 低くて心地の良い音に 蕩けそうになる。
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