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お風呂でもイチャイチャし過ぎて お腹が空いてやっと上がった時には 指の腹の皮がふやけて捲れる(めくれる)くらいになっていて 鏡に映る逆上せた紅い顔が やけにこっぱずかしい感じがして ウフフ、とにやけてみたりする。 隣をみると 頭をガシガシ拭きながら やっぱり鏡に映った若先生がいて あまりにも綺麗な姿に思わず見とれてしまった。 アパートと、病院と、ジムの往復だと言った若先生 あたしとほぼ、変わらない生活なんだ、とまたまたにやけてしまう。 「なに」 鏡越しに見られて その視線に撃ち抜かれた。 「別に、何も」 恥ずかしさを払拭するように タオルを頭から被って、長い髪を包む。 「まだシタイの?足りないよな」 「え…っ」 タオルの隙間から見上げた時には もう、既に目の前に立っていて 顎を掬われて唇をペロ、と舐められた。 「じゃあ、もっとしようか」 「………あ、あの」 「なに」 艷色(あでいろ)のオーラが垂れ流されている。 散々弄ばれた癖に そんな気になるあたしもあたしたけど。 だけど、やっぱりそんな欲と肩を並べる欲が邪魔をした。 グゥ。 「あ」 一声鳴いたお腹が恨みがましい。 「やっぱり飯か」 そう言った若先生は再度あたしを啄み バスルームを出ていった。
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