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部屋のドアを
どうにか静かに閉めたところまでは
よかった
彼女をドアに張り付けて
始めた狂宴
ここに愛はあったのか
肌を吸い上げる強ささえも
融通が利かない自分の脆さに
乾いた笑いしか出てこない
それでも熟れてくるのはなんでだ
怒りの収まらないオレが
突き立てたのは
閉ざされた秘所
「……んっ、っ、あっ」
彼女とは違った性の相手に
こうスルのを
今までに何度となく見てきた
ゾクゾクと言い様のないモノが背筋を這い上がる
無意識に黒いドレスの絡み付いた腰のラインを
自分に寄せていた
耐える事もせず
拒否と否定を口にする蜜の
窮屈で密着した空間に瞬間的に放ち
オレだけが脱力した
自分本位で進む濡れた肢体は
バスルームでも、ベッドの上でも
変わる事はなく
「蜜、お前、何やってんの」
「…………」
「答えらんねぇの」
「……っ!」
今さら
そんな事聞いてどうすんだ
だいたい
何をしたにせよ
合意の上ではなかった事は
明白で
これは
オレの醜い嫉妬
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