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誘ったのはどっちだ
仕掛けたのはどっちだった?
見上げた彼女は、官能の最中にしか
姿を見せない
オペ室で見る、蜜とも違う全くの別人
オレを跨いだ肢体は
特有の色香を曝し(さらし)ながら
的確に刺激と作用をもたらす
毟り(むしり)取られる
剥がされる
そして、イカされる
強制的で淫猥な行為がここには存在していて
オレの本能が、キケンだと信号を出す
蜜のそんな豹変を超える何かが
オレの身体をムクリと起き上がらせて
今度はオレが、蜜に、教えてやる
「蜜、お前、ヤバイ」
ペロリと唇を舐めてひと呼吸置いてから
尚も揺れ続ける蜜のウエストを掴んだ
「さて、後ろがいい?
それとも、このまま?」
主導権を握られたままなのは
オレの意に沿わない
「ほら、どっちがいーんだ」
潤んだ瞳と唇
顎を掴んで返事を促す
「言わねぇとわかんねぇ」
やっぱり、嫌いじゃない
オレに従順で、そして、強請る(ねだる)蜜を見るのは
か細いけれど、卑猥なセリフは
これから始まる宴へのスパイス
「ヤれば出来るじゃねぇか」
クルリと向きを変えて露になる
流れるような背中のラインに
ピタリと覆い被さって囁く
愛の言葉を
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