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そして再度下唇を舐めると
その仕草を瞬きもせずに見つめていた
蜜が、頬を上気させる
朱に染まる様を見て
蜜の
他の全てをも染めてしまいたい
そう思うのは
オレが盛っているからか？
今ここでもう少し啄んでしまおうか
ワクワクして唇の端が自然と
重力に反して
蜜を掴んだ腕に力がこもる
忘れてた
忘れてたダロ？
オレ
「リョー、誰？」
ワザワザ出てくんなよ
折角のオレの角が
手折られた感が否めなくて
今度は自嘲
あーうぜぇ
だからと言っては何ですが
紹介してやろうか
「婚約者です」
蜜の肘を引いて
オレと並んで二人見た先に
歪んだマリエの顔
もう
分かった？
流石に、理解できんだろ
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