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なんとかウザイのを
引き剥がして
島田先生と今後の予定を立てる
まだ暫く掛かる
手続きやその他諸々の処理と
向こうでのフェロー期間は続く
その合間にオペを組む
「吉川先生、お帰りなさい」
「ああ、久しぶり」
「……」
座っているから
必然的に見下ろされるんだが、
やっぱり大森に見下ろされるのは
どうも、イケスカナイ
「吉川先生、趣味、変わったんですか」
口以外、ピクリとも動かない
いつもの調子でそう言った大森の目
それはそれは冷酷で非情
「いいや、変えてない」
「そうですか、残念だ」
「何々?君たち、そういう関係??」
場の空気が緩む島田先生の振りは
時として場違いで
時として和み
今回は後者
大森の‘残念’の意味は
そっちじゃねぇんだけど
「出来るドクター同士がデキてる、ってのも、それはそれで人気になるねぇ」
今までだったらアッタかもしれない
それだけに、笑えねぇ
「ナイですね」
否定したのは大森で
「無いの!?無いのかぁ!」
島田先生は残念そうに言った
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