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「…………い、た」
非常口の重い扉を開くと
20畳くらいのスペースの
一番、右隅奥に
携帯通話中の若先生。
濃いブルーの術着の上に
白い白衣がよく映えていて
太陽の光がたまに反射するのは
彼の耳にした、スマホ。
後光、とまではいかないが
それと見紛うくらいの雰囲気。
「……かみ、さま」
鬼神 阿修羅。
「まさか……」
何故だか、胸がつっかえてくるのは
気のせいだろうか。
興奮と感動と
そして、さっきから神ががっているあたしは
彼の御姿に、目を奪われていた。
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