第1章 残念モンスターズ

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扉が壊れんばかりに勢いよく開かれる クラス中が視線を向けた先に居たのは芽吹だった。 千尋は親しみと芽吹ちゃん仲良くしようね、の意思を込めてメブちゃんと呼ぶ。 ーメブちゃん、おはようー 芽吹は綺麗な千尋さんくたばって下さいの悪意を込めて ーキチクさん、おはようございますー キチクさんと呼ぶ。 正直この妙なやり取りももう慣れた。 分かりやすく芽吹は千尋が嫌いである。 芽吹と千尋の間に見えるはずの無い火花(芽吹の一方的な敵対心)が見える。 だが、その分かりやすい敵対心に千尋は昔から気がつかない。 その鈍感さがより芽吹の敵対心を増長させている。 早々に芽吹には撤退してもらいたい 要件を聞いてみよう。 ーなんでウチのクラスに来たんー ーうるせぇ、クソ兄貴ー クソ兄貴と呼ばれるのは慣れたが せめて最後まで喋らせろ…… とりあえず、要件はこうだった。 《忘れたから、シャーペン貸せ》 せめて貸してくれだろ…
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