第1章 残念モンスターズ

8/21
前へ
/21ページ
次へ
家に着いてすぐにまた家を出る 夕飯の材料を買いに行く為だ 料理が出来るのは俺と紫吹だけ 雪吹姉さんと芽吹は野菜の皮さえ ロクに剥くことが出来ない。 今晩は………カレーとサラダでいいか 近くのスーパー《オレンジコート》 食品から日用品迄なんでも安い庶民の味方だ。 夕飯の材料を買って酒屋に立ち寄る。 雪吹姉さんは毎日呑まないと保たない体だと自慢気に語る。 オレンジコートからの帰り道にある《野洲金酒店》で焼酎(黒虎)を買う。 言うまでも無いが此処は千尋の実家だ 祖父母両親と共に生活している。 爺さんの源兵衛さんは草賀家四人を実の孫のように接してくれる気のいい人だ 持っていけと酒を渡され、無理矢理にでもお代を渡す これも日常のようなものだ 家に着くのは六時前、雪吹姉さんはまだ戻って居らず、芽吹は携帯を弄りながらテレビを見て、紫吹は居間の机で宿題をしている。 ただいまを言い終えキッチンに向かうと紫吹が手伝うと寄ってくる。 出来た妹が一人居ると大変助かる。 芽吹は何も気にせずテレビを見て笑っている、現在で既に嫁の貰い手が居るか心配になってしまう。 夕飯が出来上がる頃雪吹姉さんが帰ってくる。 今日は様子がおかしい いつもなら元気いっぱいで帰ってすぐ俺に飛び付いてくる雪吹姉さんが無理な笑顔を作りただいまを言う。 それが分からない俺達じゃない だが聞いてみても姉さんは何でもないと答える。 その答えのせいで余計俺達は心配になる。
/21ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加