第十三章 夏休みは共に…

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入ってきた3人の姿はバンデ号に居る時とは違って、この世界でも違和感の無い姿をしていた。思わずその姿に見惚れてしまっている事に気付いた柚梨は、直ぐに頭を振って口を開いた。 柚梨「えっと…何で皆さんが此処に…?? さっき言ってた事って??」 ダキシ「アキ!? お前本当に何も言ってないのかよ!?」 ワンタロー「いえ、俺の所には来ましたよ?」 シンタロー「俺の所にも♪」 柚梨「えっ!? 2人共何で!? 私何も聞いてないよ!?」 考えると、可笑しい事は有った。 夏休みに入る前に黒猫がやって来た時に夏休みの予定を聞かれた。 それに何時もはギリギリまで宿題をしないシンタローが夏休みに入ると直ぐに宿題を手伝ってくれと言ってきた。 それに…よく見ると2人共大きな荷物を持って来ている。 黒猫「柚梨に言うの忘れちゃった♪テヘッ」 ワンタロー「絶対故意的だな」 黒猫「酷いなぁ♪その通りだよぉ♪」 悪びれも無くあっさり言い放つ黒猫に柚梨は頭を抱えた。 柚梨「…お願いだから黙って私に殴られて…」 黒猫「にゃ~♪柚梨ちゃん怖~い♪」 アイフリード「まぁまぁ、落ち着いて?アキだから仕方無いじゃない」 ダキシ「その通りだ。それよりも、早く用意をしてくれよ?」 拳を握り締め黒猫に近寄ろうとした柚梨を笑顔で止められ用意する事を促されると、渋々…と言った表情を黒猫に向けながら柚梨はそそくさと準備を始めた。 柚梨「それにしても今日は皆さん揃って来るなんて、本当にどうしたんですか?」 ダキシ「ん?アキがどうしても夏休み中ずっと一緒に遊びたいって言うから親御さんに預かる事を承諾して貰いに来たんだよ」 シンタロー「俺達の家には昨日挨拶に来たぜぇ♪」 用意をしながら疑問に思った事を口にすると、ダキシはごく当然の事だと言わんばかりに答えた。 黒猫「流石は元海軍大将♪そう言うのきっちりしてるよねぇ♪」 ダキシ「煩い!! 可愛い子供を預かるんだから当然だろ!? …って言うか何で知ってるんだ!?」 柚梨「えっ!? ダキシさんって海軍だったんですか!?」 ワンタロー「しかも大将って…」 シンタロー「流石兄貴ぃ♪格好好すぎ♪」 黒猫の言葉に荷造りをする手を止めてダキシの方に振り向くと、同じ事を思ったのかわんたろーもシンタローもダキシに目を向けて居た。 ダキシ「もう昔の事だよ?それよりも柚梨ちゃん、手が止まってる…」 柚梨「あ、すみません」 ダキシに指摘されると、柚梨は再度荷造りを始めるもダキシの過去が気になって仕方無かった。
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