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1歳半になった京香は採血された恐怖からか、私に抱きつき離れようとしない。
「ママこれから京香と同じ事するから、ちょっとだけ腕を離してくれる?」
「ままもチックンするの?」
「うん、ママもチックンするよ」
京香は引きつった顔を私に向けた。
「まま、いたいよ。だいじょうぶ?」
京香は私をいつも心配してくれる。
さっき自分が痛かったから、余計私を心配しているみたい。
「大丈夫だよ。ママは大人だもん」
京香はおとなしく私の腕を解放し、看護士に採血される様子を横目でみていた。
針が刺さる瞬間『いたい・・』そう呟いていた。
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