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「オマエ、そんな勝手が通ると思ってるのか?」
賢二の怒声とも取れる声が耳に入ってきた。
「私はこの関係を切りたいの。賢二は?私と結婚したいの?」
そう、この一言で、賢二は黙るのを私は知っている。
「今まで楽しかったわ。ありがとう。でも二度と会いたくないから」
賢二は肩をがっくりと落とし、ソファーに座った。
もう情けはかけない。
死んでしまうかもしれない状態の時に、私に謝ってくれた姿。
優介さんの姿が、瞼から離れない。
今までの事を全て彼に告白する事は出来ないけど、私がこれから彼と正面から付き合う為には、賢二との別れは最重要。
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