第1章

4/6
前へ
/6ページ
次へ
もしわたしが死んだとして、悲しんでくれるものは誰もいないだろう。 悲しんでいたとしても、それはうわべだけの取り繕いであって。 心から悲しむものはいない。 家族はわたしが死んでせいせいして、いつも以上に元気になっていくだろう。 わたしは家にも居場所はないのだ。 わたしの居場所はどこにもない。 あるとすれば死後の世界かなにかか。 仮に現在家で居場所があっても。 それはまやかしだ。 わたしの居場所はどこにもないのだから。 わたしの居場所があるわけがない。この世の中で。 わたしは家族に必要とされていない。 なのに生きている。 なぜわたしは今もまだ生きているのか。
/6ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加