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「……ママ…」
半ベソで頬を膨らませながら、姪の『悠』が道端にペタリと座り込んだ。
姪といっても、私はまだ12歳。悠は、年の離れた姉の子供。今年で3歳だ。
小学3年生にして、私は同級生の誰よりも先に『叔母さん』になってしまった。
もちろん。悠に『叔母さん』なんて呼ばせてはいない。
【あかりちゃん】とか【お姉ちゃん】って呼ばせている。
だって、そうでしょ?
小学生の私に『叔母さん』なんて有り得なくない?
「悠ちゃん、お姉ちゃんとお手手繋ごう」
ぷくっと頬を膨らませてる悠の手を取り、私は姉の家に向かった。
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