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「それじゃあ今日は解散。また明日。」
ルイスの一声で天文部の皆々が帰り仕度を始める。
当然のように彩乃も帰り仕度を始め、入り口に向かう…
だが。
「…仄香。」
彩乃は戸を潜ろうとしていた少年、早乙女仄香の袖を掴み、引き留めた。
「あ、彩乃ちゃん…?」
驚きの表情を見せ立ち止まる仄香。
そんな彼に、暫く視線をさ迷わせた後想いを告げようと口を開き…
「二人とも?鍵、閉めちゃうよ?」
鈍感王子、の異名を持つルイスの一声に出鼻を挫かれてしまう。
「うー…わかったのです…仄香、ちょっとお時間頂くのです…」
「わ、わかった。」
言葉を交わし、部室を出る。
彩乃は唇を尖らせ、軽くルイスを睨んだが生憎気付かれなかった。
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