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「あ~あ、結局俺だけじゃん。
優香は保育士、那美は実業団のバスケット選手、真琴はナースで翔平は服屋の店長・・・。
俺も夢叶えたかったな~!」
ぼやきながらビールを喉に流し込む准一。
そんな彼に、真琴が優しく声を掛ける。
「准一は仕方ないよ。
夢も大切だけど、それよりももっと大切な事に気付けたんじゃない?」
真琴の言葉を受け、准一の表情がぴくりと反応する。
触れてはいけないものではない。
だけど、私からはなんとなくその話題を切り出せなくて・・・。
「ま・・・、そうだな。
俺はあの事に関しては一切後悔してねーし。」
口ではそう言っているが、准一の表情はどこか寂しげだ。
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