第2章

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部活に行くふりをして、私は光秀と出会った山に来ていた。 「炎狼封印場所…」 山の頂上にある所を見つめる。 何十人の犠牲者が出た場所。 水孤は待つ側と試す側。 あの性格だから犠牲者なんてそんなに出ていない。 ‘あやつ…炎狼は我みたいにはいかぬ’ 水孤に言われたことを思い出した。 ‘炎狼は待つ側でも、試す側でもない…殺す側だ’ 「昔、日本には狼がいた」 だが、人が多くなっていくにつれて、棲みかも、食べ物を奪われた狼は人を襲うようになった。 人は狼を害獣扱いし、全滅まで追い込んだ。 元、狼は人と共存できる動物だった。 一部の狼は品種改良をされ続け、愛玩動物へ。 「ただ、許したくない、怨みを持って生まれた狼がいた…それが炎狼」 炎のように激しく暴れる狼。 やがて、炎は幻ではなく、現実へ。
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