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夜桜川家は害獣を駆除するために作られた家。
あぁ、訂正。
害獣を駆除、または従わせるために作られた家。
炎狼を従わせた人はいる、という書類は残されていない。
水孤達にはそういう書類はたくさんある。
ほとんどが水孤みたいに待つ側、試す側なのに、炎狼だけ違う。
生きるか死ぬかの境目に立たされる。
父も母もそれで生かされなかった。
小さい時は炎狼を憎んだ。
パパとママを帰して、と封印場所へ叫んだ記憶もある。
「ハハハ…」
いつか自分に回される日があると聞かされた時は嫌だった。
誰が、私の最期を見るの?って
封印場所を守護している人達?
街の人達?
本当は…家族に見守られながら最期を迎えたい。
それは誰もが思うこと。
でも、それは叶えられない。
夜桜川家は私で最後だから…。
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