第1章

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よし、頭の中を整理しよう。 「ところでここどこよ」 そうなりますよね… 「明智さんから見れば‘未来’ですよ」 間違えてはいないはず… 「そう」 あ、考えている 「え、と…」 「まぁ、いいわ」 明智 光秀よ、と。 さっき聞きました。 「貴女の名を聴いていないわ」 「あー、えーと…」 名前はある、けど言いたくない理由がある。 「そ、それより…山下りませんか?」 何とか話をそらしたかった。 「ここでいいじゃない」 ギラッ、とした瞳がグサリと刺さる。 「いや~、私はまだここに居ちゃいけないし…」 「いるじゃない」 「と、兎に角下りますよ!」 ガシッ、と袖口を掴んで下りた。 私が通っている学校の近くに下りて、手を離した。 「あれ?カラじゃん」 あぁ、最悪 「‘また’登っていたの」 「選ばれたからいいよね」 「さすが、夜桜川家」 「じゃ、月曜日ね~」 私のクラスメイトは最悪のクラスメイト。 名前を覚えようとしないクラスメイト。 街を歩けば、夜桜川家、カラ、選ばれた者が聞こえる。 「選ばれた者?」 「知らないほうがいいですよ」 明智さんはこの時代の人じゃないですから、と私は言った。 「そうね、ところでどこに行くのよ」 「歴史を知っている人」 「?」 「後は明智さんが元の時代に帰れるかを相談しに」 街より少し離れた場所に着いた。 「炎狼さんじゃないか」 これは仕方ない。 私にはいくつもの名前がある。 どれも正しい。 どれも間違い。 「んー」 歴史を知っている人は明智さんを見た。 「なるほど…」 もう、私が言いたいことがわかったらしい。 「あんた、明智光秀だね」 言ってもいないので、明智さんは驚いている。
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