第1章

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「炎狼さん、出来たよ」 お婆ちゃんに話しかけられてそっちを向いた。 どうやら、私は違うところを向いていたらしい。 「明智光秀さんの名前はこれじゃ」 「明光 桔梗(アケミツ キキョウ)…?」 歴史が大好きな人だったら、バレるんじゃない? 「え、というか」 未来の事を勉強していいの?とお婆ちゃんに聞いた。 「元の時代に戻ったら未来のことなんて忘れる」 本能寺には気をつけて、と信長に言ったのに、とお婆ちゃん。 あぁ、本能寺の変 これは有名なこと。 「聞くところによると、明智さんは本能寺の変の前にこの時代へと来たみたいじゃな」 「そうですね」 ん?じゃぁ、見た目と中身の年齢が違うんじゃ? あれ?本能寺の変は天正10年…1582だから…明智さんが誕生したのはえーと…1528年頃って言われて… 「あ、明智さんって今いくつなの?」 「27」 「え」 本能寺の変は明智光秀が54歳の時に起こります。 「えーと」 「27!?大学生越えてるよ!?」 「この見た目だから大丈夫じゃ」 生まれた年も変更してあるから、と。 「月曜日に転校やね、部屋は炎狼さんと一緒にしてほしいと頼むから大丈夫じゃろ」 頭が追い付けない
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