第1章

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街中にあるカフェの二階。 カウンター越しに道行く人を眺める。 流行りの服を着て買い物を楽しむ若い女性。 せわしなく電話をかけているサラリーマン。 くるくると踊るように歩く女子高生。 私はカフェでぼうっとしている女性。 周りからするとそんなところだろう。 休日となれば特に予定がなくともなんとなく嬉しいものだろうけど私は逆。 何をしていいのか分からなくこうして無駄に過ごしてしまう。 普段が慌ただしいので予定がないことが苦手なのだ。 かといって遊びに行くのもめんどくさい。 勉強しなきゃだけど後回し。 つくづくダメ人間だな私は。 なんかこう、もっと、ね? 今度は仲良さげに歩く親子が目につく。 余所行きを着た女の子が嬉しそうに駆け出した。 あー、そんなに走ったら転ぶぞー。
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