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「それにしても」
大天使はフフッと笑いながら話した。
「神様は天使達の話を聞くのが面倒だからって、酷い事を考えますよね。」
神様は一瞬驚いた様に目を大きく開けた後にフーとため息をついて「分かっているなら邪魔するな」と答えたが、大天使は神様の言葉が聞こえないふりをして言葉を続けた。
「『人間の生活を体験しろ』でしたっけ?
私がいなければ、あの子達は人間にさせられてしまうところだったのですからね。」
大天使は神様の背中に隠れている『こうのとり』2匹を見ながら笑って言った。
神様が文句を言おうとした時、大天使が言葉を挟んだ。
「神様、可愛い天使達が列を作って待ってます。
次の天使を入れますよ。」
大天使は笑いながらドアを開け、次の天使を招き入れた。
神様は再び目を閉じて天使の話を聞くふりをした。
「地獄の閻魔も死者を裁く時はこんな気持ちなのかもな。」
神様は口に出せない言葉を心で呟いた。
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