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ここは、天使達の住む雲の上。
天使達は空から地上を見下ろし、人間達の願いを神様に届けるのが仕事であり、唯一の楽しみでもあった。
ある時、地上を見下ろしていた天使、仮にAとしよう。
Aは周りから比べて大分古い、それこそ囲炉裏があっても不思議でない位のあばら家に住んでいる人間を見ていた。
そこの人間は家族揃って食事をしていた。
その食事は水の分量を間違えたのではないかと思う位の重湯に似たお米。
おかずはない。
それでも人間家族は笑いながら、食べる様な啜(スス)る様な動作をしていた。
「人間は幸せそうだな。
私達天使の助けなんていらない様だ。」
Aは自身のつまらない日常を逆恨みしながら、人間観察を続けていた。
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