第1章

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同じ様に天使、こちらはBとしよう、Bも雲の上から違う家を見ていた。 同じ食事という行為をしていたが、質素な食事でなく、白い米と魚やお肉、味噌汁に数品の副菜、果物を食べている家族を見下ろしていた。 皆椅子に座り美しい食べ方をしていたが、食事中の会話なんてほとんどない。 「気取った家族だな。 せっかくの食事が不味そうじゃないか。 幸せについて教えてやらなきゃならないな。」 Bは神様に報告する内容について考え始めた。 AはBに言った。 「人間を見ていて、つまらない気持ちになったよ。」 BはAに言った。 「つまらないのは人間だろ?」 AとBは目を合わせて首を傾げた。
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