第一章 『ホームズさんの謎』

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「そういえば、ホームズさんってどんな家に住んでるん?」 素朴な疑問という様子で尋ねて来た香織に、「家?」と顔を上げた。 「うん、なんとなく、ごく普通の家に住んでなさそうやん? なんや昔ながらの『町屋』とかに住んでそうって思って」 「あー、ああ、なるほど。 京男子全開だし、確かに『町屋』とかに住んでそう」 頷く私に、香織は動きを止めた。 「えっ、葵、彼の家を知らへんの?」 「あ、うん。行ったことないし見たこともない」 ついでに言うと、どの辺に住んでいるのかも知らない。
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