第4章

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それから今日1日のスケジュールを聞きながら登校し、腕章を付けて校門に行き生徒たちを迎える。 島崎先生や他の風紀委員の生徒がいる中、東雲さんの姿を探すがどこにもいない。風紀委員も当番制なのだろうか。 「おい」 芯が通っていて、しかしそれでいて怒気を含んだ声にびっくりして目を向ければ葵にぃが自分より背の高い男子生徒に向かって何やら話していた。 その男子生徒は格好もゆるゆるだし、ピアスもジャラジャラ…髪もオレンジ色。それに加えてイヤホンをしながら登校してきて、挨拶もしなくて…葵にぃは鬼の風紀委員長さながら指導していた。 言ったら怒られるだろうから言わないけど、あんな可愛くて小さかったら舐められそうなのに、なんであんなにすんなり生徒も言うこと聞くんだろう? そんなことを思いながら挨拶をしていたけれど、僕に挨拶を返してくれる人なんてごく僅かしかいなくて、その稀な人でさえ僕にビックリしている始末だ。 「おつかれ」 「葵にぃ…こんなこといつもやってすごいね!えらいね!」 「…別に、普通だけど。」 葵にぃが右手をそっと上げて耳に触れ僕から視線を外した途端、顔を思いっきり顰めるもんだから、僕もその視線の先を追った。 「おい、そこの赤髪」 「あ?」 般若の顔した葵にぃに声を掛けられたのは陽向くんだった。赤髪だし、ピアスもたくさんだし、風紀の標的になるだろうとは思っていたけど……なんか気まずいな…。
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