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ー ガラガラ
「遅い」
風紀室のドアが開き、部屋の中の人たちの視線がドアを開けた人物に向けられた。葵にぃはチラリと視線だけを向けてピシャリと言い放った。
「ごめんって」
葵にぃが小さくため息をついたのも無理はない。そこにいたのは東雲さんで、かれこれ20分は遅れて来ている。
東雲さんは空いている席に座ろうとしたが、僕を見つけるとカバンを置いて歩いてきた。
「さっきぶりだね、飛鳥」
「東雲さん」
名前を呼ぶと首をかしげる東雲さん。
「そうじゃないでしょ、飛鳥」
僕はシンクを背にしてるんだけど、そこに手をついてきて距離を詰めてくる東雲さん。
ちなみに葵にぃの机の横に僕たちはいるから、早く離れて欲しいのだけれど、僕の思いとは裏腹に東雲さんは顔を近づけてくる。
「さく、先輩…」
「うん、なに?」
ここには僕ら2人じゃないって知っているくせに、葵にぃとは違う意味でSなのかもしれない。
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