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教室に入るとホームルーム中だったようで担任がノートを見ながら今日の連絡事項を伝えている。
僕は気づかれないように…というか気づかれないんだけど、静かに席に戻った。
「えーと~…じゃあこれで終わりかなぁ?」
ふわふわ~っとした喋り方のこの人こそ僕らの担任である峰 蓮斗(みね れんと)だ。
かっこいいのに、赤ジャージで首にはヘッドフォンがぶら下がっていて、とても教師と言えるような服装ではない。
「先生」
そう言って綺麗にピン、と伸ばされた腕はこのクラスの委員長のものだった。
「はーい、じゃあ秋本さん」
へらりと笑ってクラス委員である秋本 鈴(あきもと すず)を当てた。
「昨日言ってたアンケートは集めなくていいんですか?」
「あっ忘れてた~。みんな持ってきてる?後ろから前に回してきて~!秋本さんありがとうねぇ~」
いつも忘れっぽい先生を助けている秋本さんは飽きれた笑みを浮かべていた。
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