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「すみません、僕…「なんか似てるんだよねぇ」…え？」
お弁当を作るのは諦めようと東雲さんに伝えようとすると、玉子焼きを飲み込んだ東雲さんが僕の言葉を遮った。
「君の玉子焼き。…なんか素朴で懐かしい感じがするよ。」
「は、はぁ…」
「なんかこう、おばあちゃん…みたいなさ。」
東雲さんはそう言ってまた僕のお弁当のおかずをつまんで食べる。
結局僕のお弁当は半分以上東雲さんに食べられてしまった。
すると東雲さんは立ち上がり、僕の頭にメロンパンを置いて満足そうな顔をして歩いて行ってしまう。
「あ」
東雲さんは何かを思い出したかのように振り返り、やんわり笑った。
「お弁当、楽しみにしてるね。」
それだけ言うとまた前を向いて歩き出した。
僕は頭にメロンパンを乗せたまましばらくポカンとしていたが、ハッとしてお弁当を片付けを始めた。
メロンパンが落ちそうになって慌ててキャッチして、それを見つめていると口元が少し緩んだ。
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